初めてベトナムに行った10年前、やたら目についたのは、今のバイクではなく、シクロ。
ホーチミン市内のドンコイ通りからベンタイン市場にかけての観光客集積エリアにおいては、歩いていると必ずシクロのおじさんやお兄さんに声をかけられ、ある意味ウザイ存在で、ぼったくりの象徴でもあった。
cyclo


初めてベトナムに行った10年前、やたら目についたのは、今のバイクではなく、シクロ。
ホーチミン市内のドンコイ通りからベンタイン市場にかけての観光客集積エリアにおいては、歩いていると必ずシクロのおじさんやお兄さんに声をかけられ、ある意味ウザイ存在で、ぼったくりの象徴でもあった。
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ここ数年は移動手段としてはバイクにとってかわり、また観光客の敵でもあったため、活動範囲が狭まり、ホーチミン市だと5区や10区などのローカル向けか、ハノイだと、ホアンキエム湖周辺の観光者向けになっていた。
いい意味で、観光資産、ベトナムの街並みのシンボルとして、シクロは存在している状況であった。
で、このシクロに関して衝撃的なニュースが入ってきた。
Phap Luat誌(12/27)によると、
「2008年1月1日より全国でシクロを含む自製の3輪、4輪車両の通行が禁止される。旅行者向けのシクロも姿を消すこととなり、旅行会社が懸念している。」
とある。
シクロがなくなるという話。まだ現地には確認していないが、確かに交通面においては、かなり邪魔な存在で、バイクや自動車が行きかう中で、シクロの低速な動きは、非常に危ない。
しかし、あのシクロがなくなるという事態は、ベトナムの観光資源を無くす意味合いが強い。
「ハノイのSans Souciシクロツアー社はシクロ145台を所有し、市内周遊ツアーを催行している。禁止されれば地方出身者が大半を占める135人の従業員は職を失う」
「シクロはホーチミン市で最も美しい文化性を持つもので、なくなってしまうのは惜しい」
「シクロはタイのトゥクトゥク同様、欧米からの旅行者にとって非常に珍しいもので適切に管理すれば都市交通に影響を与えることはない」(同誌)
などと、多くの観光業界、旅行業界にも衝撃を与えている。
経済発展の背景に、貴重な観光資源がなくなるのは、多少感慨深く、個人的にはさみしい感じがする。
日本では、人力車が移動手段ではなく、観光資源として、京都や歴史的な文化遺産や温泉地で復活している。
ベトナムも、ある意味経済的に裕福になり、独自文化の希少性を理解できる時期になったら、人力車同様、シクロを復活させることになるのかもしれない。