前回、前々回と続く「日本企業とのビジネスで留意すべき10カ条件」の最終回。
「信頼」「原則」「我慢強さ」「交流」「丁重かつ周到に」「名刺交換」と的確な内容だったが、
残り4か条を最後に紹介する。
(以下カッコ内はThuong Mai紙10月20日紙面より)
第7条:日本語
「日本人は相手が日本語を話すことを好む。互いの距離が近いように感じるからだ。日本語を身につけるか、簡単な言葉をいくつか覚えておくと良い。」
確かに日本人でベトナム語を話す人は少ないし、英語もままならない(私も大したことないのだが)ことが多いため、つい日本語で話しかけられると、たいていの日本の方は「すごいねぇ」「上手だねぇ」と感心してくれる。だから私たちもベトナム人経営者には挨拶程度のフレーズを覚えてもらうように指導している。
第8条:メモ
「交渉や意見交換終了後、合意メモを作成し、相手方に送るとよい。また日本人は、電話をしたときに応答者がいない、あるいは期待した応対が得られないと不安に感じやすい。対応できる担当者を常に用意する必要がある。」
日本人には日本語という第7条に類似する項目であるが、オフショア開発ではやはり、ミーティングにおいては議事録を取ることが必須である。ベトナム企業にも日本語を理解する意味で議事録を取るように指導するが、大抵は日本企業か私どもがやっている場合が多い。
日本企業との関係が深い企業は、議事録はもちろん、電話対応も「日本語専用回線」を用意している。
第9条:贈答・祝賀カード
「日本人にも贈答の習慣がある。正月やお盆には食品、年末には飲料を贈るのが適当。会社創立記念日やクリスマス、正月には祝賀カードを送ると良いが、事前に届くよう注意しよう。」
ベトナムにも贈答の習慣があるので、ここは意外と習慣が似ている。
年賀状は、ベトナムの場合、旧暦を適用しているため、1月に入ってから来ることもある。
なので、最近はクリスマスカードにして送ってくることが多くなってきている。
それとカレンダーを配る習慣も残っている。
ほとんどが壁掛けで、風景写真+会社ロゴというものが多い。
個人的には多少センスがよければ壁にかけるのであるが、少し抵抗を感じるカレンダーが多い。
第10条:品質・形式・衛生
「どんな商品でも、外見美しく、清潔にしなければならない。包装も基準通りにする。他国に比べ日本では、贈答品など一部商品は、価格のうち包装費が高い割合を占める。」
「価格のうち包装費が高い割合を占める」という感覚は日本人には無いように思われるが、ベトナム人は見た目よりも中身を重視するという裏づけでもある。
 私も、買い物は「ぱっと見」で決めることが多いのだが、ベトナムの人は、商品をかなり吟味して、そして値引き交渉をしてから決断するということが多い。
このことからも、「外見美しく、清潔に」という日本人への留意点がよくわかる。
以上、「日本企業とのビジネスで留意すべき10カ条件」を日本側から見た場合の個人的な見解を述べてきた。
ベトナム企業はビジネスチャンスを掴むため、商品・サービスの質、信頼を重視し、自主的に日本人の経営ノウハウや文化的背景を理解するように努力してもらいたいし、日本企業も当たり前ではないことを、ベトナム企業が努力していることを是非理解していただきたいのである。